初期投資0円で太陽光発電が設置できるという話しをよく聞きますが、はたしてそれは本当なのでしょうか?いやいやそんなおいしい話があるわけないだろうと、だれしもが思うはずです。

 では、初期投資0円で太陽光発電が設置できるカラクリとは何なのか!

太陽光発電が初期投資0円というカラクリ

初期投資0円とは、太陽光発電システムの初期投資にかかる費用を銀行などで借り入れて、毎月のローンを払った場合、ローンの支払額と発電による売電価格が相殺できる状態をさしています。

つまり、太陽光発電にかかった初期投資額を、太陽光発電による売電で毎月支払っていることになります。

売電した金額はオーナーの口座に入り、太陽光発電システムを導入する際にかかった初期費用はローンとして同じ口座から引き落とされます。

はたして、そのようなことが実際に可能なのでしょうか?収支のバランスが崩れて毎月の支払いができなくなるなんて事態にはならないのでしょうか?

具体的な数字で見てみよう

10kW以下の家庭用太陽光発電の場合は、全量買い取り制度(全量買い取り制度は10W以上の業務用のみに限られる)ではなく家庭で使って余った電気を買い取ってくれる制度です。そのため、家庭で使用する電気と販売した電気の額を足したものが、利益となり、初期投資額の毎月の支払額(ローン)よりも利益が上回っていることが条件になります。

例えば、5KW規模の太陽光発電を設置した場合、初期投資額に200万円かかったとして、5KW規模の太陽光発電で月に417kWhの発電が見込めます。この場合、月間発電量から日中電気使用量を差し引いて、売電価格である約37円/kWhをかける計算式となります。415kWh-71kWh) ×37円/kWh=12,800円となり、この額が売電収入となります。また、昼間に自宅で使った電気1,800円も差し引く必要があります。この二つを合計して14,600円となります。

ローンの毎月の支払い額は200万円の場合で毎月13,500円ほどとなり、14,600円よりも毎月のローンの額が1,100円ほど下回っているので、初期投資額0円のカラクリが成立することになります。

初期投資0円でも気をつけないといけないことがある

ローンを支払う期間と電気の買い取り期間について

業者の多くがローンを組む場合15年で行っています。月々の返済額が少額に見えて契約しやすいというメリットがあるからです。

しかし、家庭用の10W以下の太陽光発電の場合、固定買い取り期間は10年と定められています。この場合、電気の固定買い取り期間よりも5年も余分にローンを払い続けなくてはなりません。10年したら電気の買い取り価格が大幅に変更されているかもしれません。

ですから、ローンを組む場合には、買い取り期間に合わせて計算する必要があります。そうしないと10年目以降の予測がたてられないからです。

売電価格が大幅に下落していた場合、ローンの支払いが利益を大幅に上回ってしまうといった事態も想定できます。ですからローンの期間をしっかり確認しておくようにしましょう。

対応年数について

一般的に現在の標準的な性能で、ソーラーパネルの場合20~30年の対応年数だといわれています。また、パワーコンディショナーの場合では10~15年とソーラーパネルよりも短い対応年数となっています。さらに、対応年数の期間中、設置当初よりも徐々に発電能力が落ちてきます。

太陽電池の種類や性能にもよりますが、年月を経るにつれて発電量は少しずつ経年劣化によって低下してゆきます。各メーカーの発電量のシミュレーションが行えるようになっているので、初期投資の額と経年劣化による発電量の低下をバランスよく計算しておくことが大切です。

できるだけローンを利用しない方が得

上記では初期投資0円のカラクリについて述べてきました。初期投資額を全額ローンで賄った場合、あまり利益があらないだけでなく、へたをすると損してしまうかもしれないという事がわかりました。15年ローンの場合で金利が2.65%も発生します。

ローンではなくて自己資金だけで初期投資を行った場合、この金利が浮くことになるので、毎月の収支が大幅に楽になります。ローンはできるだけ使わないことが利益を出すためのポイントです。

ローンについての予備知識

ほとんどの信販会社や銀行のソーラーローンの金利は2.60%が相場です。信販会社が多く利用されている理由は手続きや審査が簡単だからです。信販会社以外にも、信用金庫や地方銀行、農協などにも太陽光発電向けのローンがあります。信販会社よりも利息が安いので、じっくり調べて利息の安いローンを組むようにしてください。

ただし、銀行などの場合では、審査が厳しく事業計画書の作成など、手間がかかることがあります。中には待つだけまたされて審査に通らず、結局信販会社でローンを組むことになったというケースもみられます。手間や時間を考えると信販会社の方が便利かもしれません。