産業用太陽光発電を導入するとなると、土地の準備、太陽光発電システムの規模など、家庭用と比べて、当然大掛かりなものになり、投資する費用もかさみますから、ある程度のまとまったお金を準備する必要があります。なので、そのメリットやデメリットは出来る限り把握しておきたいものですよね。

ということで産業用太陽光発電のメリットとデメリットについてまとめてみたいと思います。

なお、住宅用の太陽光発電のメリットとデメリットにも興味があれば下記関連記事にて執筆しています。

産業用太陽光発電のメリット

まずはメリットについてです。

私が思うに、産業用太陽光発電を導入するメリットは以下のようなものがあります。

高い利回りの投資ができる

“利回り”とは、投資元本に対する、利子も含めた収益の割合のことを指します。例えば、表面利率が5%の場合で、額面100万円の債券を98万円で購入し、3年保有した後に償還した場合を考えると、最終利回りは、
「100万×0.05+(100万-98万)÷3年」÷98万×100≒2.38%」
というような計算をします。

太陽光発電の利回りは、通常、株や社債といった投資の世界だとかなり難しいと言われる10%台も割と現実的な範囲になります。

銀行に預けたり、低利率のところに投資したりするよりもずっとお得です。

ある程度高い利回りを安定的に出したいという場合は産業用太陽光発電を導入すると良いでしょう。

「太陽光発電を持っている!」という話のネタになる

これは案外大きなメリットで、「国債を買った」「株を運用している」「不動産投資を始めた」と言うよりも、「太陽光発電を持っている!」と言った方が良い話のネタになります。

これは、株や不動産投資がリスキーなイメージを持つのに対し、太陽光発電にはクリーンなイメージがあるため、他人に受け入れられやすいからです。

個人で太陽光発電を導入する場合もそういったメリットがありますが、企業で太陽光発電事業を扱っている方にとっては企業のブランドイメージアップなどかなりメリットになるのではないでしょうか。

使わない土地や屋根を有効活用できる

相続で親から受け継いだけれど、特に必要もないので持っているだけになっていたり、売りたいけれどあまり高く売れないので持っている土地があったり、大きな屋根のある建物に住んでいたりする場合は、それを有効活用することができます。

売電価格が20年保証

これは10kW以上の発電力をもつ太陽光発電システムを設置し、「全量買取制度」を利用した場合のお話ですが、売電価格が20年保証というのがとても安心です。
※家庭用でも10kW以上のシステムを導入した場合、産業用として「全量買取制度」を利用することが可能です。

10kW未満のシステムの場合10年保証なので、その後売電価格がどうなるか全く分からないというリスクがありますが、産業用太陽光発電の場合は20年ですので、買取価格の急落というリスクが回避できる可能性があります。

現在の高い売電価格が20年も続くのは大きなメリットです。

節税になる

これも一つ大きなメリットですが、ある程度利益が出ている企業であればその利益を太陽光発電の経費に回すことにより節税にもなります。※グリーン投資減税

グリーン投資減税といった節税に関するお話は、また改めてさせていただきたいと思います。取りあえず「どうやら節税対策になるらしい」くらいで頭に入れておいてください。

産業用太陽光発電の目的別のメリット

上記では設置に対する産業用太陽光発電のメリットを紹介しましたが、ここでは目的別のメリットも紹介していきます。

遊休地を有効活用するメリット

太陽光発電システムが設置できる遊休地として考えられるのは

  • お手持ちの土地(整地されている土地)
  • 空き地(荒れ地など)
  • 山林
  • 農地(転用許可がでたもの)

などがあります。
今まで有効活用できずにいた土地は至るところにあります。例えば、耕作地放棄の土地に関しては、日本全国に約40万ha(国土面積の1%)もあります。
活用できずにいる遊休地は、それだけでコスト(固定資産税)がかかっています。ここに太陽光発電を設置する事で、収益を得られる発電所に変わるのです。

平均kW 予算感 必要面積 利回り
30~50kW 800万円~ 300~500㎡ 10%~

工場や倉庫・店舗を有効活用するメリット

遮熱効果による空調コストの削減

屋根上に太陽光パネルを設置する事で、夏は直射日光を遮り、冬には熱が逃げるのを防いでくれるのです。
これによって、工場や倉庫・店舗内で使用する電気代の削減につながります。

企業のイメージアップ

企業でのCO2削減が急務になっている今、太陽光発電システムの設置は、社会的責任(CSR)とした環境問題に
取り組んでいるというPRにもなります。

また、工場への設置に関しては、2012年6月15日に工場立地法施行規則の一部改正によって、今まで以上に有効な敷地の活用ができるようになりました。具体的には、売電用の太陽光発電施設を環境施設に位置付け、工場の屋上に設置した太陽光発電施設の設置面積相当分が、環境施設面積に参入が可能になり、平地に生産施設を増設することができるようになりました。

参考までに工場や倉庫・店舗を有効活用する場合の平均kW数と予算感等は以下の通りです。(参考値としてご参照下さい)

平均kW 予算感 必要面積 利回り
20~40kW 500万円~ 200~400㎡ 10%~

マンションやアパートの屋根有効活用するメリット

売電による安定収入

10kW以上の設置によって全量買取制度が適用になり、発電した全ての電力を電力会社で買い取ってくれます。
その売電収入によって、マンションやアパートの修繕費用や共用部分の電気代にあてる事ができます。
結果、管理費を下げる事につながりオーナー様だけでなく入居者の方にもメリットが生まれます。

他社との差別化

非常用電源として使用できる太陽光発電システムを設置している事で、入居者への安心感・アピールができます。
他社との差別化がある事によって、入居率アップにもつながる可能性があります。

参考までに工場や倉庫・店舗を有効活用する場合の平均kW数と予算感等は以下の通りです。(参考値としてご参照下さい)

平均kW 予算感 必要面積 利回り
10~20kW 350万円~ 100~200㎡ 10%~

産業用太陽光発電のデメリット

メリットに次いでデメリットの話をします。

もしかしたらメリットよりもこちらのデメリットの方が気になるかもしれないですね。

太陽光発電を販売している業者だったり製造しているメーカーはなかなかデメリットまで言及しないので、そういった点から考えても貴重な情報になると思います。

メンテナンス費用が高額になる

産業用太陽光発電は、かなり大掛かりなシステムになりますので、メンテナンスにもまとまった費用がかかることになります。システム導入時には、基本的に保証を付けてもらうことになると思いますが、それは、基本的にシステムを構築している機器に対する補償なので、定期的な清掃などの費用については保証されません。また、10年保証だったのに11年目で故障して、修理に高額な費用が掛かってしまうなんて可能性も考えられます。

多額な初期費用がかかる

産業用太陽光発電を導入する場合は、それなりの費用がかかってしまいます。

通常企業であれば今行っている事業に投資したり、新規事業に投資をしたりして収益をふくらませていくと思いますが、太陽光発電にお金をかけてしまうと、その分の回収は長期スパンで考えなければなりません。ですから、運転資金に余裕がない場合は、無理して太陽光発電にお金を使うよりも今の事業に投資した方が最終的な利益は大きくなるかもしれません。

ただ、太陽光発電には専用の超低金利ローンがあるので、それをうまく利用することで初期費用の問題は解決可能です。

悪徳業者が多い

これは業者に近いところにいる私だから分かる話ですが、現実問題として太陽光発電の業者は悪徳業者が本当に多いです。

太陽光発電は継続的ではなく買ったときにお金を払いますので、業者側からすると売ったモン勝ち的なところがどうしてもあるのです。

実は相場よりずっと高い金額で見積もりを出しているにも関わらず、「今だけこの価格です!」と上手いこと言って契約させようとしたりします。そういう罠に引っ掛からないためにも、見積もりは必ず複数の業者で相見積もりしてもらいましょう。

悪徳業者に引っかからないためにも、下記一括見積もりを利用して信頼のおける業者を見つけてください。